有用微生物豊作菌の開発

株式会社 ナチュラルファーム 代表の本田武司です。

近年、農業界や畜産業界においても持続可能な環境保全型農業や環境保全型飼育管理が注目されています。

その中でも微生物の重要性が認識されだしています。

私が開発した有用微生物豊作菌も時代のニーズに伴って畜産生産現場や農業分野でお役に立つ機会も増えて参りました。

私が畜産業界や農業分野での色々な問題に役立つ微生物を作り出そうと決意した頃からすると隔世の感があります。

微生物への開眼・製品開発

私は昭和53年に国内最大手の食鳥処理販売会社に就職し、日々活動の中で浄化槽汚泥処理を耳にすることが多くなりました。

処理場内から流れてくるあらゆる汚水や浄化槽の最終排水が何故こんなきれいな水に浄化できるのか?というのが当時の最大の興味でした。

おのずと浄化槽処理班の担当者の話を聞く機会が多くなり、少しずつ浄化のメカニズムが分かってきました。

担当者の苦労も身にしみて分かり、同時に浄化槽=生き物ということにも気づきました。

平成6年4月に会社を退社し、同年9月(有)フーズプラニングを設立し、11月には手作り弁当部門とコンビニも開店いたしました。

平成8年に和食処 四季亭を設立いたしました。

平成10年に環境事業部を立ち上げ、いよいよ微生物製品の開発に取り組み始めました。

当時の私の気持ちとしては、微生物とはなんぞやというのが正直なところでした。

ましてや、その微生物を製品化するというのはまったく未知数な取り組みでした。

手探り状態でスタートした微生物製品化の取り組みはまったくの手探り状態で始まりました。

当時、経営していたコンビニに設置していた合併浄化槽が最初の微生物実用試験の場所になりました。

この浄化槽に手を変え、品を変えてはあらゆる微生物資材を投入しては浄化槽の状態を観察する日々が続きました。

海外由来の微生物も試してみましたが、コストが高いわりに効果は今ひとつでした。

更に納豆菌や酵母菌、乳酸菌あるいは嫌気性菌などありとあらゆる微生物を使用し実験を行なっていきました。

合併浄化槽には、あらゆる汚水が流れ込んできます。厨房の洗い水、洗濯の洗い水、トイレの汚泥などそこに含まれている内容物は何百種類の有機物です。

この状況を頭に入れての微生物資材開発が大前提だとの認識をもちました。

有用微生物豊作菌畜産用の誕生

浄化槽での色々な微生物の実用試験を繰り返す内に、分ってきたことがありました。

それは、浄化槽のなかの沢山の有機物を分解するのには単菌処理では無理だということでした。

その現場の状況にあった菌の組み合わせ又組み換えが絶対条件でした。

特に技術を要する塩基分解や油脂分解の問題点をクリアするのに時間を要しました。

様々の問題点をなんとかクリアして、ようやく活性の高い微生物群を創出し、これを有用性微生物豊作菌と名付けました。

浄化槽の微生物処理前は、合併浄化槽の第一腐敗槽が固形物スケールで短時間に万杯状態になり三ケ月に1回の割合で汲み取り業者に依頼していました。

豊作菌群で浄化槽を処理すると固形物スケールの目覚しい分解、さらにはアンモニア分解の効果で匂いもなくなり汲み取りも年一回で済むようになり経費も大幅に節減できるようになりました。

最終放水もきれいになり、BOD数値やノルマルヘキサン値も基準以下で推移しました。

ようやく、豊作菌群という理想的な製品の開発に成功した思いで嬉しさがこみあげてきました。

同時にこの製品が世のなかのお役に立てるのはこれからだという決意が体中にみなぎるのを感じていました。

有用性微生物豊作菌畜産用として開発と製材ができ畜産業界の色々な場面でお役に立てることができたのはとても嬉しいことです。

農業の素人の挑戦

有用性微生物豊作菌畜産用の開発がひと区切りつき 、微生物製材開発の経験も積み重ねてきた来た頃のことです。

有用性微生物豊作菌群を農業用に開発してみようという考えが頭の中をよぎりました。

私の住んでいる熊本の家の周りは田や畑がある肥沃な大地で先祖代々農業経営が盛んな土地柄です。全国でも有数のハウス栽培地帯でもありますし、スイカ栽培でも有名な産地でした。

有用性微生物豊作菌が農業の分野でお役にたてないか。

お役に立つ分野があれば、きっと有用性微生物豊作菌は全国の農家や農業関係者に役立ててもらえるのではないかとの思いが胸の中にこみ上げてきました。

最初は漠然と有用微生物豊作菌の農業分野での開発の意義は環境にやさいい土作りや美味しい果実や野菜作りにあるのだろうと考えていました。

有用微生物豊作菌農業用を開発し、全国の農業関係者に使っていただくとの大きな夢を持って開発に着手しました。

しかし、農業の素人の哀しさ、何から手をつけたらいいのか皆目わかりませんでした。開発の苦労の始まりです。

農業素人の有用微生物豊作菌農業用の開発は、農業の現場に行くことからスタートしました。

農家の方の一番の悩みは何だろうということを聞くことから始めました。

朝から晩まで、熊本県内の農家の方、農業技術者など色々なお会いして現場での勉強が始まりました。

勉強の現場は、熊本県内から九州各地、全国の農業産地へと広がっていきました。

現場へお伺いする傍らで農業用微生物資材の市場調査や有用微生物豊作菌農業用の製材開発の研究も平行して進めました。

毎日、夢中で農業の現場を駆けずりまわり半年がたった頃農業現場では、色々と解決しなければ問題がわかりかけてきました。

農業現場での悩みの大きなものは、土壌環境が悪化するなかでの土壌病害の問題でした。

化学肥料過剰な施用、良質の堆肥の不足などで土壌環境が悪くなり土壌病害が増えセンチュウ害も多くなっていました。

そうなると、土壌消毒剤も多用するわけですがそれでも土壌病害やセンチュウ害は治まっていなかったのです。

開発目標と「夢」

農業現場の悩みを理解しつつ、農業用微生物の市場調査の結果を踏まえて有用微生物豊作菌農業用の開発目標を決めました。

  • 土壌環境改善の効果が高いこと
  • 作物生育へ及ぼす効果、特に発根効果が高いこと
  • 有機物分解能力が高いこと
  • 土壌病害菌の抑制効果や静菌作用が強いこと
  • 農業現場で使える低価格にすること
  • 作業性のいい製材にすること
  • 農業現場で目覚ましい効果をあげる微生物製材にすること

これらの目標を決め商品化への決意を固めました。

特に土壌病害菌の大半はフザリウム菌が多いため有用微生物豊作菌群の中の訪線菌群の選定には力を入れました。

また、作業性のいい製材にするということで、有用微生物豊作菌群を水溶液に転換させ農業現場の潅水パイプや動力噴霧器で使用できるようにしてコストの低減もあわせて実現しました。

農業現場を訪ねることから始めて、有用微生物豊作菌農業用の製材開発と実験に3年間の月日を要しました。

有用微生物豊作菌農業用の試作品を前に、よし、これでいけるとの思いが湧き上がってきました。

同時に農業のことをなにも知らない私をここまで導いてくれた農業経営者の方々、農業指導者の方々、友人知人の方々にまた常に応援してくれた家族にも感謝の気持ちでいっぱいでした。

ワイン色に輝く有用微生物豊作菌農業用の液体を前に感慨を新たにしました。

魔法の不思議な水と呼ばれる日もそう遠くないという思いもふつふつと湧き上がってきました。

そして、有用微生物豊作菌農業用の商品名を「ハイパワー夢」と命名しいつの日にか全国の農家の皆様の儲かる農業に貢献しよう、消費者の皆様に美味しい農作物を提供できるようにしようと心に決めました。

恩人との出会いと完成

自信を持って開発した微生物製材でしたが、農業現場でのまったなしの効果判定試験が待っています。

友人の紹介で試験先として紹介されたのが北川順久氏でした。

当時、北川氏は熊本県玉名市でJA玉名ミニトマト部会長で栽培技術水準も高く部会員の栽培技術の指導もなさっておられました。

できあがった有用微生物豊作菌農業用 ハイパワー夢の試作品を持って北川氏に会いにいきました。その時のやりとりです。

本田
北川さん、このハイパワー夢をお宅の畑で試験してもらえませんか
北川
本田さん、微生物は使わんばい
本田
なんで使わんとなー
北川
色々微生物資材ば使うたけどなんの効果もなかった。また値段も高いもんなー
本田
何とかこの東の一列で試験してもらえんどか
北川
ほかの所でも試験ばやっとるとなー
本田
やっていません。北川さんが試験の第一号です
北川
枯れたり、腐ったりはせんどね
本田
枯れるかもしれん
北川
うーん枯れると困るね。ばってん、せっかく本田さんがきたけん東側一列試験しようたい。枯れてもよかたい

このようにして、北川氏はハイパワー夢の試験を引き受けてくれました。

嬉しくありがたい反面、責任感が重くのしかかってきました。

北川氏が指摘したように、当時の農業分野での微生物資材の評価は決して良いものではありませんでした。

値段が高い、効果が出ない、売りっぱなしでアフターフォローがないなどの評判が微生物資材に向けられていました。

有用微生物豊作菌農業用 ハイパワー夢の試験を依頼してから3日後の朝9時に北川氏から電話は入ったと社員から告げられました。

受話器をとるまでの短い間に、緊張感と不安で胸がいっぱいでした。

本田
北川さん、試験の結果はどうでした
北川
本田さん、この資材は何かな
本田
以前に説明した微生物資材のハイパワー夢ですよ
北川
あのなートマトの根が動き出し黒ずんだ葉の色が3日間で若草色に変わったばい。色が変わるとは根が動きだしたことばい
本田
枯れんで元気になったとですかね
北川
そうたい。元気になりよっとたい。本田さんが3日目に効き目が表れるとゆうたとは嘘て思うとった。あたが言ったことは本当だった。この微生物資材は今までになか資材ばい。これを基本にいろんな研究開発ばしなっせ。このハイパワー夢はすごかもんになるばい
わしが枯れんかと言うた時、あたが枯れるかもしれんて言うたもんね。この一言で、本田さんは信用できると思ったたい

北川さんの一言に、わたしの胸はいっぱいになり目頭が熱くなったのを今でも覚えています。

有用微生物豊作菌農業用 ハイパワー夢は、北川さんの予言のように各地の経済連、農協、商社、代理店と展開が始まり農業分野の色々な問題の解決のお役に立つことができるようになってきました。

これもひとえに、ご縁のある皆様方のご支援とご協力の賜物と深く感謝申し上げます。